【国語】金大附属高校入試国語 令和の入試を分析しました

金大附属高校受験

こんにちは、質問大好き、もりの里校教室長の村山です。
火曜日は国語の日、ということで前回のムー先生に引き続き、今回は金沢大学附属高校入試の分析です。

まずは、過去5年分の出題文章から。

令和5年
福沢諭吉「学問のすゝめ」
三浦綾子「塩狩峠」
絹川友梨「インプロゲーム」
小浜逸郎「福沢諭吉 しなやかな日本精神」

令和4年
重松清「赤ヘル1975」
新編日本古典文学全集 安良岡康作「正法眼蔵随聞記」
※説明文は著作権の関係で載せられず

令和3年
毎日新聞2020年8月23日特集:シリーズ疾病と人間
菊池寛「父、母、妻、子」
新編日本古典文学全集「宇治拾遺物語」

令和2年
加賀野井秀一「日本語は進化する 情意表現から論理表現へ」
向田邦子「子供たちの夜」
新編日本古典文学全集「仮名草子集:一休ばなし」

令和元年(平成31年)
内田樹「町場の現代思想」
木山捷平「尋三の春」
古文表記なし

昨年は古文の出題はありませんでした。
もちろん、これが新傾向になるかどうかは定かではないので、しなくていいということにはなりません。
2~4年前は新編日本古典文学全集からの出題。注釈以外の訳がほぼありません。設問も、内容の理由を問われるものが多いです。

物語文は明治~昭和の作家が多い傾向にあります。
この時代の文章は、聞きなれない言葉も多く、読みづらいと感じる受験生も多いと思います。
語彙が足りない子はとてもじゃありませんが、太刀打ちできません。

説明文のジャンルは様々ですが、文化や言葉について述べられた文章が多い印象です。
令和3年(2020年度入試)では、コロナウイルスについての新聞記事からの出題、というように時事に絡めた文章も時折出題されます。

金大附属高校の設問の特徴として、3つほど挙げていきます。
まず特徴的なのが、字数制限がない記述がほとんどです。
制限があるのが、200字前後の作文くらいです。
その作文以外の記述の多くは、「~とはどういう○○か(どうしてか)、分かりやすく説明しなさい」という問われ方です。公立入試と比べて、問われ方が抽象的です。
本文をしっかり読み込み、どこまで書くのか、求められているのはどこまでか正確に判断する必要があります。

次に、内容についての選択問題ですが、同じような選択肢から1つ選ぶ、という問題が多いです。
センター試験や共通テストに近い問題ですね。
日頃から、選択肢の細かな吟味を行うクセを付けておかないといけません。

最後に、必ずと言っていいほど語彙の問題が出ます。
もちろん意味を知っていれば解けるのですが、特に物語文において、普段聞きなれない語句の意味を問われる問題が多く出ます。
明治、大正、昭和の文学に親しみながら、分からない語句はチェックしていくということが対策になります。

金沢大学附属高校入試の中では、公立入試との差異はあまりない科目が国語です。
ですが、全体的に読みづらいと感じる文章が多いです。
特に物語は、様々な時代のものを読んで、慣れておくことが必要です。

もちろん、過去問等の類似問題での対策は必至です。
maru塾では、採点が難しい記述問題も講師が細かく添削することで、お子さんがポイントを理解し、確実に得点できるようにいたします。

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