金沢市統一テスト 総評

こんにちは、児玉です。

11月7日、とうとう第1回金沢市統一テストが実施されました。

英語・国語・数学などの各科目についての詳細な分析は先のブログ記事や後ほどアップされる記事を読んでもらうとして、ここでは5科目の総評をいち早くということでまとめます。

どの科目にも特別難易度の高い問題はなく、普通〜やや難と思われる問題の集合体や融合形でした。
しかし、どの科目も問題の密度が高く、大問の中の小問が次々と押し寄せて来るという印象です。
どの問題もじっくり考えれば、それぞれは易しい問いであっても、これだけびっしりと詰まっていると、一息もできないという感じです。

総評とはいえ、少しだけ各科目の内容や気になったことを記します。

・国語
大問二および大問三の長文読解は、本文の量も内容も標準的ではあるが、設問の形式(フォーマット)に違和感がありました。
表現が難しいので、実物を見てもらうのが一番なのですが、設問中の空欄に設問(指示)が埋め込まれているので、非常に読み難い。
一昨年、昨年の金沢市統一テスト国語の問題も同じフォーマットでしたので、過去問を解いた生徒なら特に驚きはないでしょうが、問題文の邪魔になります。
作問者は、もう少し見やすくなるよう工夫を。
大問四の古文は、最近よく見る形式ですので、たくさん演習している生徒なら簡単に感じたことでしょう。

・英語
大問3も大問4も、慎重に表と照らし合わせながら解かなければならないので、問題文のボリュームに比べて、やや時間が掛かってしまいそうです。
最後の4文英作文は、ゆっくり考える時間が足りなかったのではないかと思います。
難易度はそれほど高くにないにもかかわらず、ミス多発の英語だったのではないでしょうか。

・数学
中学3年生がこの時期解ける問題を網羅したようなテストでした。
箱ひげ図の「正しいものを全て選べ」という設問は、いろいろな意味で少し意地悪かと。
二次関数も確率も連立方程式も、作図もどれも簡単な問題ですが、テキパキと解かないと残り時間が厳しくなります。
繰り返しに関する問題は、11の倍数の位置に気付くかどうか、(2)が解けなくても(3)は独立して証明できると見抜けるか。
大問7の立体図形問題は、みんな苦手な立体切断が一番易しい形で出てきましたが、逆に普通なら単純に体積比を聞かれるところを「何回繰り返したか」と表現を変えて出題されてますね。
大問8の図形証明や求積も簡単な問題だけれども、やはり時間との戦いだったと思います。

・理科
大問1の数値計算の集合問題も、どれもが基本的な問題ではあるけれど、量が多めですね。
大問2の遺伝に関する問題は、この手の問題のよくある顕性・潜性形質に絡む比率ではなく、有性・無性生殖に徹した問題であったところが、目新しいところでしょうか。
分離の法則を丸々答えさせたところが、やや難しかったかと思います。
大問3の地層の傾きは、よく質問を受ける問題で、一度しっかり理解してしまえば原理は簡単ですが、問題の都度、慎重に分析する必要があるので、正答率が低くなる問題です。
大問4電池とイオン、大問5電流と磁界も基礎的知識を使いこなせば良いだけですが、問題をやや複雑に作ってありますので、やはり慎重さが問われます。
大問6の音の問題に付け足された器官に関する問題にも記述形式があり、説明能力が問われました。

・社会
大問1〜6の全ての問題で、地図・グラフ・年表・その他の資料を分析する力が問われました。
どの問題も一応は、地理・歴史・公民と分類できなくはないですが、何らかの形でそれぞれが融合されていることが多いです。
それぞれの分野で得た知識をフル活用して、総合的に考えらえる力を付けないと、高得点は望めません。
そして、大問1〜大問5までそれぞれ2問、合計10問、記述で解答を求められています。
第三者にきちんと説明できている解答文でなければ減点大だと思われ、ここで高得点を逃してしまう生徒がほとんどだと思います。

以上、あまり各科目の問題詳細に触れず、総評ということで列挙しましたので、一貫性がない取り上げ方になりました。

また、受験を終えたmaru塾生に試験の難易度を聞いてみたところ、生徒によって割りとバラバラで、強いて言えば、英語がやや難〜難という意見でした。
あとの科目は、易〜やや難の間がほとんで、総じて「難問は少なかった」という印象です。

しかし、問題の難易度は低かったにもかかわらず、問題の密度が濃かったことから、第1回金沢市統一テスト5科目合計の市内平均は、260点〜265点前後に落ち着きそうな気がします。
ただし、中位層が取りこぼし連発で、260点を若干下回る可能性も危惧しています。

それでは、また。

コメント