入試国語で必ず出る「作文」の問題。
良い点数の作文とは一体どのようなものか。
それはズバリ、採点者に突き刺さる作文です。
ここでちょっとイメージしてください。
生け花などに使う剣山。
手のひらで軽くグッと押しても、ちょっとチクチクする程度でしょう。
一方、一本の針。
手のひらで軽くグッと押したら、刺さって痛いですよね。
針の先が同様に鋭くとも、多数の針ならチクチク程度で済みますが、一本の針なら深く突き刺さります。
針を国語の作文に応用します。
一文をダラダラ長く書いても突き刺さりにくいです。
だから、1センテンス1メッセージにすれば深く突き刺さります。
下手な営業の人とかと会ったこと、ありませんか?
「で、この人、何が言いたいんだろう?」みたいな人です。
「このエアコンは最新の技術を使ったものでして、タイマー機能はもちろんなのですが、部屋の暑いところや寒いところをAIセンサーが自動で探知しまして、夏でしたら暑いところには涼しい風を送り込んだり寒いところには寒くなり過ぎないよう風向きなどを自動的に変えて調整してくれるのですが、エアコン内の内部クリーンも勝手にしてくれてるので、出てくる風はとてもフレッシュなものなんですけれど、あとはフィルターがほこりを吸い上げにくい仕様になっていてとても清潔な状態を保ってくれる良いエアコンですよ。」
下手な人はこれを更に早口で言うから、輪をかけて分かりにくくなります。
このように、下手な人は1センテンスにメッセージを込め過ぎなのです。
1センテンス1メッセージは、社会人にも使えるテクニックです。
ここでちょっと国語の作文に対して具体化すれば、または特に作文が苦手という子であれば、1センテンスに主語述語1ペアでもいいでしょう。
1文が長いと、主語と述語の関係が崩れる可能性が高まります。
つまり、分かりにくい、または意味不明な作文になります。
その結果、採点者に突き刺さらないのです。
先ほどの下手な営業トークを一部書き換えてみると・・・
※※(文字だけの比較だと分かりにくいかもしれません。ですから脳内で音声再生して比べてもらえたら、違いが分かりやすくなります。)
「このエアコンには最新の技術が使われています。タイマー機能はもちろんついてます。他にも、AIセンサーが部屋の暑いところや寒いところを自動的に感知します。そして、暑いところには涼しい風を送ります。一方で、寒いところには風向きを変えて風を送りません。また、自動内部クリーン機能もあります。そのため、出てくる風は常にクリーンです。最後に、フィルターがほこりを吸い上げない機能です。これにより、エアコンが清潔に保たれます。」
かなりスッキリしたかと思います。
以上、突き刺さる作文についてでした。
作文問題は10点配点で必ず出ます(年度によって過去違う配点も)。
泉丘高校や二水高校など公立高校入試では、大問5で「200文字程度の作文」。
金大附属高校入試では、大問1説明文の最後の設問に出ることが多く、「200文字以内」が多いです。
10点満点はとても難しいのですが、せめて7点8点・・・と思いますよね。
それには「難しい表現技法」は要りません。
「豊かな文章表現」も「難しい四字熟語」も要りません。
ただ1センテンス1メッセージの形式で書けばいいです。
結果、採点者に突き刺さりやすくなります。
そして、7点8点以上を必ずゲットできるようになります。
もし自宅でお子さんの作文を採点するのであれば。
難しいことは見なくて結構です。
1文が長すぎないか、1センテンス1メッセージになっているか。
この点だけ見てあげてください。
・・・・・あ、漢字ミスなどももちろん見てあげてくださいね(^^;)
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