【国語】美しい日本語

国語の勉強法

こんにちは、児玉です。

まず初めに、次の言葉づかいが正しいか考えてみてください。
正しくないものがあれば、それは何番でしょうか。

1.注目を集める
2.一番最初
3.後で後悔する
4.被害をこうむる
5. 今現在

どうですか。

それでは、正解を。

何と、全部まちがいなのです。

では、どういうふうに間違っているのでしょうか。
もう少し例を挙げてみます。

・収入が入る
・過半数を超える
・元旦の朝
・排気ガス
・みぞれ混じり

どれも普通に使っているような気がしませんか。

実は、これらの言葉使いは、同じ意味を重ねる重複表現あるいは二重表現と呼ばれるもので、間違っているとまでは言えないかもしれませんが、美しい日本語とは言い難い表現であるとされています。
このブログは文字で表されていますので、重複していることに気付きやすいかもしれませんが、普段、話し言葉として音で聞いていると、それほど違和感が無いかもしれません。

・余分な贅肉
・酒の肴
・IT技術
・チゲ鍋
・クリスマスイブの夜
・存亡の危機
・断トツの一位
・すべてを一任する
・お中元のギフト

まだまだたくさんありますが、なぜ、これほどまでに重複表現が使われているのでしょうか。

ある作家によると、

「言葉を重ねて大袈裟に表現すれば意味を強調できます。現代では強い表現が好まれるため、間違った日本語の聞き取りづらさより、言葉を印象付けることのほうが重要視され、重複表現が定着してしまったのではないでしょうか。」

ということだそうです。

一方、「チゲ鍋」や「製造メーカー」のように、同じような意味の日本語と外来語を重ねた言葉は、意味を分かりやすくするために生まれた重複表現だろうということです。

ところで、このブログの冒頭にも重複表現があったのは気付きましたか。
そうです、「まず初めに」も重複表現ですね。

もうすっかり聞き慣れてしまい、間違っていることにも気付かないような重複表現が増えてしまいました。
ただちに減点されるということはないにせよ、このような「美しくない日本語」は、入試などの作文・小論文では、できるだけ使わないようにするべきだと思います。
そのためには、日頃から重複表現には注意を払っておきましょう。
そうとわかって意識的に使っているのなら構いませんが、無自覚のまま使っていると、つい、大事なところで出てしまいます。

ところで、「重複」は正しくは「ちょうふく」と読むところ、いつの間にか慣用読みの「じゅうふく」を用いる人が増えてしまい、「ちょうふく」と発音すると、漢字が読めない人認定されそうになるというご時世になってしまいました。(笑)

それでは、また。

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