接続語の選択問題。
引っかかる子はとても多いです。
ただ、引っかかる問題のパターンは限られています。
今回は、そのパターンの1つを紹介します。
国語読解の添削をしていて、正答率が30%ほどです。
例題を出しますので、ぜひ考えてみてください。
(前略)新聞、【 】活字においては・・・
問【 】にあてはまる接続語は、次のうちどれか。
①だから
②しかし
③たとえば
④つまり
さて、どれが当てはまるでしょうか?
新聞、活字、という言葉さえ理解していれば、少なくとも2つの選択肢は消えますよね。
①と②は、一瞬で消えるかと思います。
順接と逆接の言葉は当てはまりません。
ここは問題ないと思います。
問題は、③と④です。
ここで重要になるのは、具象化と抽象化です。
言葉が難しいので、具体例を出しながら簡単な言葉に置き換えていきます。
A ライオン、つまり動物の一種です。
B 動物、たとえばライオンです。
Aについて見ていきます。
ライオンというグループと、動物というグループ。
どちらが範囲が大きいでしょう?
動物グループですよね?
このように範囲が小さいものから大きいものに表現を変えることを抽象化と言います。
抽象化の接続語は、「つまり」「すなわち」「要するに」「いわば」などが他にもあります。
一方、Bです。
動物からライオンと、範囲の大きいグループから小さいグループに話が移りました。
このように、範囲の大きいものから小さいものに表現を変えることを具象化と言います。
果物からバナナ。
乗物からバス。
スポーツから野球。
大きいグループから小さいグループになっているこれらは全て具象化です。
具象化の接続語は、「たとえば」「特に」「とりわけ」「なかでも」などが他にもあります。
さて、今回の問題。
新聞と活字。
どちらのグループが大きいでしょうか?
活字とは、印刷された文字のことです。
新聞以外にも、雑誌や漫画、インターネットのニュースも活字になるでしょう。
ということは、活字の方が新聞より範囲が大きい。
今回の問題は、「新聞、【 】活字においては・・・」となっている。
つまり範囲の小さいものから大きいものへとなっている。
ということは・・・難しい言葉でいえば「抽象化」です。
なので答えは、抽象化の接続語④つまり、です。
接続語のパターンは3つしかない、というアンポンタンなことを豪語して書いているサイトもあります。
そんなわけありません。
今回紹介したのは、例示の接続詞についてのみです。
例示の接続詞だけでも、抽象化と具象化の2つがあるのです。
いわんや他のパターンでも・・・
また、この「抽象化」「具象化」は、説明文読解においても大切です。
説明文章中の何気ない接続詞が、具象化と抽象化の切り替えポイントとなっています。
この何気ない具象化と抽象化の切り替えポイントに、答えのヒントがあります。
国語のmaru塾は、このポイントを見逃さず、徹底個別添削します。
個別添削を複数回積み重ねて、やっと国語の完全なる解答を作ることが出来ます。
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