こんにちは、村山です。
いよいよ明日から公立高校受験。
少し前に、最後の受験生を送り出したところです。
受験前日。
毎年この日になると思いだす出来事があります。
昔、受験前日に泣き出してしまった子がいました。
自分に受験する資格なんてない、受験をやめる、と。
その前の日まで、受験に向けて懸命に努力していた子が、です。
話を聞いてみると、学校の先生の話を聞いて、落ち込んでしまったとの事。
その先生は、同じ高校を受験する生徒を集め、全員に向かって、
「ここにいる子は全員合格するにふさわしい力は持っている、だから絶対合格できる!」
というような話をされたそうです。
それを聞いて、その子は自分はここにいるのにふさわしくない、受験する資格なんてない、と思ってしまったそうです。
全く実力がなかったかというと、そういうわけではありません。
頑張ってこなかったわけでも決してありません。
ですが、その言葉を聞いて、傷ついてしまったのです。
周りの子と比べて、ふさわしくない、と思ってしまったのです。
もちろん、その先生も、生徒を励まそう、自信を持たせようと思っての言葉だと思います。
その励ましが逆に傷つける結果となってしまったのです。
個人に向いていない言葉は、時として逆効果になるのだと、私はこの時思い知りました。
落ち込んでいるその子を何とか立ち直らせ、受験には向かってもらいました。
ですが、結果は残念ながら。
わずかに点数が足りず、でした。
もし、その子が先生の話を聞いていなかったら、結果は変わっていたかもしれません。
私も、もっと適切に声をかけていられたら、もっと前向きに受験に向かえたかもしれません。
だから、私はあえてモチベ―ショントークをしません。
1人1人必要な言葉をかけられるように、全体に向けての話はしません。
同じ話をすることになっても、1人1人と話します。
今日も、すでに1人1人と話はしました。
ですので、ここでどうこう書くつもりはありません。
明日も、わざわざ会場に出向いて声をかけるつもりもありません。
生徒を信じていますので。
昨日今日で、必要なことは伝えたつもりです。
無事に帰ってきてくれることを待っています。
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