第2回金沢市内統一テスト 数・英・理・社

こんにちは、児玉です。

第2回金沢市内統一テストに関して、国語については、精密な分析が先の記事で上がっていますので、ここでは国語を除く4教科について、各科目それぞれの難易度と平均点という観点から見ていきたいと思います。

■ 数学 市内平均点 56点 maru塾生平均点 81.3点

・大問1:小問集合であるが、間違える要素は皆無に近く平均点を上げるための出題としか
  思えない。
・大問2:文章題の一次関数
・大問3:文章題の連立方程式
  文章が少し長いというのはあるが、グラフや図があり、本質的には簡単な内容である。
・大問4:確率の問題は、操作の手順を複雑そうに書いてあるが、これも実質は簡単。
・大問5:作図も分かりやすい条件である。
・大問6:繰り返しに関する問題も図から受ける印象の何倍も簡単な問題で、単なる等差数列。
・大問7:立体図形の切断も、相似と体積比の基本的な問題。
・大問8:相似の問題の中でも難易度の低い問題

総評:
極めて易しいテストであったので、市内平均点が60点台であってもおかしくない。 これで56点となると、やはり単純な計算ミスや勘違いで点数を落としてしまった生徒が多いということだろう。 そういう意味では、maru塾生平均点もあと5点は足りない。

■ 英語 市内平均点 46点 maru塾生平均点 63.4点

・大問1:聞くことの検査
  音源が無いので、問題文だけからの推定になるが、選択肢問題は簡単そうである。
  唯一、CのPart2 No.3の単文英作文でのスペルミスがありそうか。
・大問2:会話文穴埋め平均的な難易度と思われる。
・大問3:図と会話文
  2つ並んでいる図の右側の図が意味するところを図だけから読み取ろうとすると、
  少し時間をロスしてしまう。
  会話文自体は小気味良いテンポで書かれているので、先に会話文を読めば分かりやすい。
  問題としての難易度は、中〜やや難といったところか。
・大問4:資料+長文
  長文といっても、文章量そのものは少ない部類。
  数値を確認しながら解答しなければならないため、どうしても慎重にならざるを得ず、
  時間を取られる問題。最後の4文英作文も同様。

総評:
難易度的には中か、やや難であるが、毎度ながら時間が厳しい。
それにしても、難易度と市内平均点とが見合っていないのは、記述部分の採点基準が厳しかったためと思われる。

■ 理科 市内平均点 52点 maru塾生平均点 77.8点
・大問1:小問集合
  PHに関する問題も、天気・血液循環・光の屈折のどの問題もよくある基本問題。
・大問2:被子植物と裸子植物
  銀杏の実を果実だと勘違いする生徒はいただろうが、それ以外は基本的な問題。
・大問3:地球の運動と天体
  これも標準的な頻出問題で、極めて平易。
・大問4:物質の分解
  これも標準的な問題であるが、強いて言うと、炭酸水素ナトリウムの分解の
  化学式と二酸化炭素量の計算で、点数を落とした生徒が多かったかも。
・大問5:エネルギーに関する問題
  このテストの中では、どうにか入試レベルに達していると言える問題。
  とはいえ、標準的〜やや難程度の問題。
・大問6:化学反応熱・地震
  化学反応熱に関する問題は、少し知識を要する面はあったが、知っている発熱反応を
  考えれば、答えの選択に迷うことはない。
  また、地震に関しての計算問題は、これもまた標準的なよくある形式で問われている
  ので、簡単。

総評:
この問題で市内平均点52点というのも、少し低い気がする。 数値計算ミスに、記述部分の採点基準が絡んだからであろうか。

■ 社会 市内平均点 48点 maru塾生平均点 71.3点
・大問1:アフリカに絡めての種々の問題
  世界の気候、言語、人種、貿易などに関する包括的な知識が要求される。
  また資料の読み取りも必要であり、やな難易度が高い問題。
・大問2:日本史
  9世紀から17世紀までの出来事を断片的に問われている。
  問題量は少なく見えるが、結局、どの出来事についても正しい知識を持っていないと
  答えられない問題が多い。
  それぞれの難易度は標準的。
・大問3:公民(経済・金融・労働など)
  用語を問われる問題が多いので、割と答えやすいと思われるが、やはり正確な知識が
  必要である。
  また、「株式会社」の説明は、その仕組みをきちんと知っていないと書けないと思わ
  れるので、正答率は低かったのではないか。
・大問4:日本の地理
  基本的な地理の知識をベースに資料を読み取りながら答える問題で、それ程難易度は
  高くないが、きちんと説明できる力が必要な問題。
・大問5:日本の歴史
  明治以降を経済的側面から考えるもので、割と標準的な問題である。
  よく聞かれる内容ばかりなので、特段、つまずくようなところは無いように見受けられる。
・大問6:公民(三権分立・裁判制度・地方自治など)
  衆議院の優越を評決の流れで考えさせたり、三審制に複雑な図に絡めたりと、
  分かりやすくしてはいるが、上訴、控訴、上告、抗告、準抗告の違いをしっかりと
  把握していないと、余計に戸惑う。
  ただ、問題の趣旨が理解できれば、それほど難しい問題ではない。

総評:
数学、英語、理科、社会の4科目の中では、一番、入試らしいレベルの問題と思われる。 市内平均点が48点と、50点を割ったのは、記述文解答に対して、オールオアナッシングの採点であったためと思われる。

4科目総合評価
第1回金沢市内統一テストと同様、問題の難易度に対して、予想以上に市内平均点が低いのは、やはり記述問題に対する準備が足りていない生徒(maru塾生以外の生徒)が多いためであると考えられる。 特に社会科の勉強では、単なる知識の詰め込みではなく、身近な事象・事例と関連して勉強することが必要ではないだろうか。

それでは、また。

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