実物に触れるということ

こんにちは、児玉です。

霰(アラレ)が降るなどして、めっきり寒くなってきた先週の日曜日のことですが、ちょっと用事があって、石川県埋蔵文化財センターに行ってきました。
石川県埋蔵文化財センターは金沢市中戸町にある中戸遺跡の横にあります。
(名称がよく似た金沢市埋蔵文化財センターは、金沢市上安原にあります。)
小中学校の時代に、実際に行った人もいるのではないでしょうか。

目的は遺跡や展示物を見ることではなかったのですが、展示室(別館?)や復元住居を見学することができました。
本館の展示室に寄っている時間がなかったのは残念でしたが。

竪穴住居、銅鐸、埴輪、須惠器

どれも、歴史の教科書に出てくる、そして社会のテストに出てくる単語です。
これらは教科書の写真やYoutubeの動画でも見ることができるので、その形は知っています。

しかし、そのサイズ感がこれまで持っていたイメージと違いすぎました。

ほぼ実物大の縄文時代竪穴住居の中は十分広かったですし、柱なんて、滅茶苦茶太い。
今、この太さの木材を柱にして家を建てたら、いったい幾らかかるのだろうなどど、余計な心配をしてしまいました。
中には入りませんでしたが、80%スケールの弥生時代の平地式住居も同様で、普通に住めそうでしたし、実物の9割サイズで復元された奈良時代の建物も、このまま古民家カフェでも開けそうでした。

展示物では、銅鐸(もちろん精巧なレプリカ)が思った以上に大きいことに驚きました。
音を鳴らしてみると、その澄んだ音色は想像を超えていました。
銅鐸の役割も、写真で見るだけだとピンときませんが、実際の音を聞くと、これは鐘なのだと思いました。

焼き物もたくさん並べてあり、「須恵器」のレプリカ(まさかあんなにたくさん本物を置いてあるとは思えないので…)も見ましたが、現代でも十分に使えるような素朴な器群でした。
ぐい呑み(酒器の一種)として、自分が使いたいくらいの機能的な造形美を持つものも多くありました。
まだまだ書ききれないほどのびっくりが、そこにはありました。

よく「百聞は一見に如かず」と言いますが、現代においての百聞は文字や映像・音声による情報、一見は実物に触れることに相当すると思います。

受験生は勉強以外の時間を作ることは難しいかもしれませんが、みなさんにも博物館や美術館、舞台などで、実際に「教科書に載っている事柄」に触れることで得られる貴重な体験を増やして欲しいです。

それでは、また。

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