偏差値をどう捉えるか

こんにちは、児玉です。

9月に入ってもなかなか暑さが和らがず、また、前月もほとんど雨が降らなかったためか、公園の木々や街路樹にも枯れ葉が目立ってきました。
そんな中、昨日と今日の慈雨とも呼べる天に恵みにより、ほんの少しですが、どうにか灌水できたようでほっとしています。

さて、生徒の皆さん、夏休み明け実力テストの答案はもう返却されてきましたか。
結果は人それぞれに悲喜こもごもでしょうが、夏期講習で頑張ったmaru塾の生徒たちからは、次々と高得点報告があるだろうと楽しみにしています。

前置きが長くなりましたが、ここから偏差値についてです。
夏休み明け実力テスト、あるいはそれに類するテストは、普通、学校の学年単位で行われますので、その規模から、おそらく偏差値を算出していないと推察します。
もしかしたら学校側で計算だけはしているのかもしれませんが、生徒から偏差値の報告を受けたことがありません。

それでは、いったい何人の受験者がいれば、偏差値は信用できるのでしょうか。

母平均・標本平均・信頼区間などという少々難しい話は置いておいておきますが、一般的にはだいたい1000人以上の受験者がいれば、その結果から求められた偏差値はある程度信用できるとされています。
石川県総合模試は、第1回から受験者数1000人を超えているので、これに当たります。

ただし、ここからが大事なことなのですが、どんなテストでもその結果から計算された偏差値は、あくまで「そのテストを受けた者」という標本集団における指標です。
偏差値は、どのようなテストにも通用するその人の固有値ではないのです。
簡単に言うと、受験者の内訳によって、毎回変わる数字でしかありません。

総合模試の偏差値の上がり下がりをテスト結果が良かった悪かったと置き換えられるのは、受験メンバーが全く同一の場合のみです。
まあ、そうは言うものの、総合模試の受験メンバーが毎回総入れ替えになることもありませんし、回を増すごとに受験者数も増えてはいきますが、メンバーも安定していくでしょうから、そこそこ信頼はできると思います。
そしてですが、偏差値はその受験者全体の中における自分の位置(順位)の指標であるということを覚えておいてください。
決して実力を表す数値ではなく、特定のテストの受験者全体の中での位置を表す数値であり、しかもかなり強引に計算したものです。

みんさん、これから度々、偏差値を目にすることになると思いますが、もちろん、上がり続けることは良いことには違いないのですが、偏差値の上がり下がりに一喜一憂するのではなく、間違えた問題、できなかった問題の徹底的な復習と習得こそが大事だということを胸に、これからも頑張ってください。

それでは、また。

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