こんにちは、児玉です。
学習塾をはじめとする何かを教えるサービスの宣伝文句に、「分かりやすく丁寧に教えます。」というのはよく見かけますよね。
まあ、そりゃそうでしょう。
今時、「習うより慣れろ」とか「技術は目で盗め」とか、不適切にも程がある昭和ワードを並べても、失笑を買うだけです。
では、「分かりやすく丁寧に」教えたとして、教えられたほうは本当に分かるのでしょうか。
随分前にYoutubeで熱化学だったかの講義を観た時のことを思い出しました。
確かに教え方が上手い。
分かりやすい。
立て板に水とはこの事だな。
…と。
でも、これ、私が元々分かっているからそういう感想を持ったのだと思います。
たぶん高校生対象の講義だったはずですが、その分野を初めて学ぶ生徒、しかも高校生なら進んで学ぶのではなく、むしろ渋々、嫌々学ぶ事になった生徒が観ても、そう簡単に分かるとは思えませんでした。
何故でしょうか。
そうです。
分かりやすい解説であっても、動画による講義は、相手が誰であってもお構いなしだからです。
想定する対象視聴者にとって「分かりやすいであろう」と製作者がそう思い込んで作ってあるからです。
オンデマンドで質問に答えられないのです。
結局、 教える相手がいる場合、相手の反応や理解度を把握しながら調整しないと、「分かる説明」にはならないように思います。
「分かる説明」をするために、あえて「分かりにくい説明」をして、ほんの少し自分で考えてもらい、ちょっとした「アハ体験」をしてもらうことで、分かってもらうこともあるのです。
まあ、その辺の塩梅というか、匙加減が難しいのですがね…
それでは、また。
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