記述問題のコツ② 文学的文章編

国語の勉強法

こんにちは、金沢市国語塾です。

今日は前回に引き続き、記述問題のコツを書いていきます。

本日は文学的文章について。

実際に教室で指導している内容も含めて、書いていきます。

コツ1、設問文をよく読む

始めのコツは、論理的文章のときと共通です。

何を聞かれているのか、条件は何なのか。

設問文を読んで把握することが大事です。

次のコツでも触れますが、文学的文章では、気持ちを問う問題も出てきます。

ですので、何を聞かれているのか、必ず確かめるようにしましょう。

問われていることと条件に印をつけながら解くと良いです。

コツ2、気持ち、場面に気を付ける

次のコツは、気持ちと場面に気を付ける、です。

先述したように、文学的文章では気持ちを問う問題がしばしば出題されます。

なので、気持ちと場面の見分け、ということはかなり重要なのです。

それぞれ、順番に書いていきます。

気持ちについて

「気持ちなんて、見てすぐわかるものじゃないの?」

と思うかもしれませんが、なかなかそうはいきません。

文学的文章において、気持ちは様々な方法で表現されています。

ストレートに書かれていることもあれば、登場人物の表情や様子、様子、情景描写を用いて表現されていることも。

例えば、嬉しさを表すのであれば、

心が躍る・今にも舞い上がりそうな・顔がほころぶ・笑顔が見える・パッと明るくなった

悲しみ、落胆であれば、

涙がこぼれる・肩を落とす・悲痛な・しゅんとした・雨が降り続く

などなど。

もちろん、このほかにもたくさんあります。

こういった気持ちを表す描写には注意する必要があります。

併せて、気持ちを表す言葉、というものもたくさん知っておきましょう。

本文中から見分けるのはもちろん、自分で記述するうえで訳に立ちます。

例えば、喜びを表す表現で言えば、

嬉しい・楽しい・幸せな・満足な・爽快な・晴れやかな、など

怒りであれば、

不愉快な・我慢できない・・納得がいかない・腹立たしい・苛立つ、など、

そういった言葉もまた、学んでいきましょう。

場面について

「気持ちが大事なのは分かる。でもなぜ場面も気を付けないといけないの?」

と思われるかもしれません。

確かに場面の見分けが直接かかわるのは、場面分けの問題くらいです。

ですが、気持ちの描写を探すうえで、場面を把握することは非常に大切なのです。

というのも、気持ちは時間とともに変わるのです。

場面が変われば気持ちも変わります。

なので、気持ちの問題は、傍線部の場面に必ず書かれています。

該当の場面がどこまでなのかを把握できることで、グッと答えを探しやすくなります。

コツ3、書かれている以上のことを書かない

最後は、描写されている以上のことは書かない、です。

要は、余計なことは書くな、ということです。

当たり前に聞こえるかもしれませんが、実は気を付けたいポイントです。

余計なことを書くとは、どういうことでしょうか。

例えば、以下のような文章があったとします。

即興で考えた、小説風の文章です。

昨日に引き続き、教室はうんざりするくらい蒸し暑く、そして静まりかえっていた。
こんな中で集中しろ、だなんて、さすがに無理がある。
廊下から、AとBの笑い声が聞こえる。何か面白いことでもあったのだろうか。
私は静寂と暑さに耐えかねて、教室を後にした。

この文章に対し、なぜ、私は教室を出たのか、という問いがあったとします。

正しい答えは、「教室の静寂と暑さに耐えきれなくなったから」です。

ですが、一部の子は、「AとBの話を聞こうと思ったから」ということを付け加えると思います。

これを書いてしまうのは、間違いです。

なぜなら、そんなことどこにも書いていないから

確かに、何を話しているのか気になっている描写はあります。

ですが、話を聞きたい、聞きに行こうとは書かれていません。

これが、余計なことを書いてしまう、ということです。

この現象、本を読むのが好きな子ほど気を付けてほしいです。

そういう子は、いろいろなことが想像できてしまうからです

上の文章からも、「『私』とAとBは友達だ」ということを「想像」してしまうのです。

問題を解くうえでは、想像を膨らませてはいけません。

描写のとおりに、記述しましょう。

国語は答えを探す科目

昨日に引き続き、記述問題のコツを書きました。

ここまで読んでいただいて、

「答えを探す方法は分かったけど、考える方法が書いてないじゃない」

と思われた方はいませんか?

考える方法については、ありません。

というか、必要ないのです。

国語という科目は、答えを考える科目ではないのです。

むしろ、考えるとコツ3と同じように、失敗してしまう可能性が高いです。

必要なのは答えを探して、まとめる

これだけです。

記述問題が手につかない子の多くは、自分で考えないといけない、と思い込んでしまっています。

お子さんが固まっていたら、まずはその思い込みを解消してあげてください。

国語は、文章中から答えを探す科目

その原則を知ることが、国語が得意になるきっかけになります。

相談会に申し込む

コメント