記述問題のコツ① 論理的文章編

国語の勉強法

こんにちは、金沢市国語塾です。

本日から11月に入りました。

11月と言えば、受験生にとって大きな意味のあるテストが待ち構えています。

そう、統一テストです。

統一テストの解説は少し前にブログにしましたが、今日は文章題の記述問題の解き方について、コツを書いていこうと思います。

ご自宅でお子さんを指導する際に、少しでも助けになれば幸いです。

論理的文章、文学的文章の2回に分けて書いていきます。

今日は、論理的文章についてです。

説明にあたって、

本文=読解する文章そのもの
設問文=問が書かれている文章

という意味で書いています。

コツその1 問題のバターンを知る

まず大切なのは、問題のパターンを知ること。

国語には傾向がない、と思われがちですが、ちゃんと問題のパターンがあります。

論理的文章において、よく出題されるのは3種類。

・指示語の内容を答える問題
・言い換えの問題(~とはどういうことか)
・理由を答える問題(~はなぜか)

それぞれ、解き方を書いていきます。

指示語の問題

指示語の問題は、その内容のほとんどが直前の文を指しています。

ですので、まず見るべきは直前の文です。

例えば、

子供の読解力や記述力は、年々低下しています。このことは最近の学力調査の結果にも表れています。

という文章があった場合。

「このこと」が指す内容は

「子供の読解力や記述力が、年々低下していること。」

と書けるはずです。

このように、指示語の問題はまず直前の文を見ましょう。

言い換えの問題

言い換えのパターンは主に

・具体から抽象
・抽象から具体

の2つです。

それぞれ、接続語が手掛かりになります。

注目すべきは「つまり」「すなわち」「例えば」です。

「つまり」「すなわち」は具体から抽象、「例えば」は抽象から具体へつなぐための接続詞です。

抽象、と聞くと難しく聞こえるかもしれませんが、要するにまとめ、です。

言い換えると、「つまり」「すなわち」は前文の内容をまとめて後に続けることを示し、「例えば」は前文の内容を受けて具体例を示す、ということです。

ですので例えば、「つまり」の前に傍線部があり、~とはどういうことか、と聞かれていれば具体から抽象の言い換えをすればよい、と分かります。

逆に「つまり」の後に傍線部があれば、抽象から具体の言い換えだと分かります。

「具体的に答えなさい」「分かりやすく答えなさい」という文言は、具体化の目印にもなります。

これらの接続語を頼りに、言い換えの箇所を探しましょう。

理由を答える問題

理由、根拠を答える問題で真っ先に手掛かりになるのは、接続詞の「だから」「なぜなら」や文末の「~から」という表現です。

「なぜなら~」「~から」であれば、前文の理由が書かれていることが分かります。

「だから、~」と続くのであれば、その前文に根拠が書かれています。

ですので、理由を聞かれているのであれば、真っ先に探すのがこれらの表現です。

コツその2 設問文をよく読む

次は、設問文をよく読むことです。

文学的文章の読解にも共通ですが、設問文というのは、問題を解くうえでのヒントがたくさん隠されています

例えば、

Aという言葉を使って書きなさい

であれば、本文中から「A」という言葉を探し、その付近の内容をまとめてあげればいいのです。

また、問題の傍線自体も立派なヒントです。

問題の答えの大半は、本文中の傍線部に隠されています。

ですので、傍線部付近の文章から探せばよいと分かるのです。

このように、設問はヒントであふれているのです。

ヒントとは別に答え方の条件も書かれています。

「書き抜きなさい」や「○○文字以内で書きなさい」など。

「・・・とはどういうことか、答えなさない

なども隠れた条件です。

どういうことか、と聞かれたら、~こと、と答えないといけません。

こういった条件を見逃すと、減点、または得点なしということになってしまいます。

ヒントと条件を適切に読みとるためにも、設問文はよく読まないといけません。

コツその3 文の流れ、関係を見分ける

最後は、文の流れ、関係を見分けることです。

例えば、文のどこまでが筆者の意見で、どこからがその意見の裏付けとなる具体例なのか。

そういった文の関係を見分けることは、問題の答えを探すことに大いに役立ちます。

例えば、主張が書かれているところに傍線があれば、同じく主張が書かれているところに答えがある可能性が高いです。

その文同士の関係を見分けるうえで大きな手掛かりとなるのが、接続詞です。

接続詞は、文と文をつなぎ、その関係を示す言葉です。

そのため、接続詞を見れば、文の流れ、関係を理解することができます。

解き方の話でも触れましたが、接続詞に注目すれば、それだけで答えの箇所が分かる問題も多いです。

なので、接続詞の働きを理解することも重要です。

接続詞を元に文同士の関係を見分け、適切な答えを探しましょう。

上記で書いたコツは、実際に教室でも指導している内容になります。

細かく書くとキリがありませんので、今日は基本的なことを中心に書きました。

お子さんが国語で手が止まっているようであれば、上記のコツをぜひ伝えてあげてください。

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