こんにちは、金沢市国語塾です。
前回に引き続き、国語ができない子について、どこに問題があるのか、ということについて、書いていきます。
今回は、お母さんお父さんがしている勘違いについて3つ、挙げていきます。
国語ができない我が子に対して、どうしたらいいのか。
そのヒントになれば幸いです。
勘違い1、国語はセンス次第
まずは、お子さんとの勘違いと同じ。
国語力はセンスに左右される
という勘違いです。
子どもは頑張っているように見えるのに、点数が上がらない。
こんなに頑張っているのに上がらないのは、国語には才能、センスが必要だ。
我が子が苦手なのはセンスがないから。
だから、上がらなくてもしょうがない。
こう思ってしまうのは間違いです。
何度も書いていますが、出来具合と勉強時間が比例しないのが国語です
やっているけどできないのではなく、できるまでやっていないのです。
そして、伸びる伸びないに関わるのは才能やセンスではありません。
国語の基礎的な力がいかに身に付いているか、です。
語彙力があるか、正しい日本語を使えているか、世の中に関する知識や前提があるか。
センスがないのではなく、そういった能力が不足しているのです。
そしてもちろん、それらは後天的に身に付くものです。
国語ができないのをセンスがない、と片づけずに、伸ばすための能力が欠けている、と思ってください。
それが、我が子の点数を上げる始めの一歩です。
勘違い2、国語は他の点数でカバーできる
次の勘違いは、
国語ができない分は他の科目でカバーできれば良い
ということです。
確かに、入試等の点数は総合評価ですので、他の科目でカバーすることは可能です。
過去の受験生でも、他の科目と比べて国語の点数が振るわず、得意科目でカバーした、という子はたくさんいます。
ですが、カバーできるのはある程度です。
上位校志望であればあるほど、国語ができない分を補うのは難しくなります。
こちらも何度も書いていますが、国語の点数アップに必要なのは、読解力と記述力です。
この2つの力は、もちろん他科目でも必要になってきます。
特に、テストの難易度が上がれば上がるほど、読解力、記述力は必要です。
石川県公立入試はその最たる例です。
問題文も長く、記述問題も多い。
その中で上位校の合格点に届くような点数を取るためには、どの科目においてもそれなりの読解力、記述力が必要です。
言い方を変えると、入試で国語平均以下の子に、他の科目で高得点をとれるだけの力はないということです。
実際に、泉丘志望、二水志望の子で、入試での国語の点数が平均以下だった生徒は、見たことがありません。
上位校志望であれば、国語は避けては通れない課題なのです。
だから、国語力の低さを他の科目でカバーすることは難しいのです。
勘違い3、国語力は自然と身に付く
最後の勘違いは
国語力は自然と身に付くものである
という勘違いです。
こちらが何をするまでもなく、日々の勉強で自然と身に付いていく。
だって、日本語だし、普段の日常生活でもたくさんつかうから。
授業だけで、特別に勉強しなくても問題なし。
このような考えでは、お子さんの国語力は一生上がりません。
読解力、記述力はもちろん、語彙力、正しい日本語、世の中に関する知識など、国語の基礎となる力も含めて、能動的に獲得する必要があります。
我々大人もそうですが、いくら身の回りにあるからと言って、興味のないことは頭に入ってきません。
例えば、野球の大谷選手が活躍した、というニュースが流れても、野球に興味がなければ、どれだけすごいかなんて分かりません。
2025年のノーベル医学・生理学賞を受賞した坂口さんと化学賞の北川さんも、興味がなければ「へーすごい」で終わりです。
同じように、お子さんも興味のないことに対しては、その程度の思いです。
だから、能動的に獲得しようとしない限りは、身に付くことはありません。
読解力、記述力をすぐに身に付けさせるのは難しいですが、語彙や正しい日本語、世の中に関する知識などは、今からでもできます。
まずは勝手に身に付くという考えを捨て、語彙や世の中のことに触れさせるところから始めることが大事です。
親ができること
お子さんの国語力を伸ばすうえで一番大事なのは、
お子さん自身が「国語を伸ばしたい」と思って行動すること
です。
お母さんお父さんがいくら思っても、お子さん本人にやる気がなければ、上がりません。
ただ、基礎的な力はご自宅でも十分身に付けさせることはできます。
語彙、漢字のトレーニングをしたり、いろいろなことに興味を持ってもらえるようにしたり。
具体的な方法については、またどこかで書こうと思います。
国語が上がる下地を整えてあげる。
これが、お母さんお父さんの出来ることだと思います。


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