こんにちは、金沢市国語塾です。
過去記事でも取り上げていますが、選択肢問題の得点が安定しない人の選択パターンで一番多いのが、この「なんとなく」ではないでしょうか。
なぜ「なんとなく」で選ぶと間違うのか?
選択肢には「ひっかけ」が仕込まれています。
国語読解の選択肢には、一見正しそうに見えるような仕掛けがあります。
例えば、本文に出てくる言葉を選択肢文の中でも使っているのに、文脈が違うようにしてあったり、筆者の主張に近いことを少しニュアンスをずらして作ってあるなどです。
「この選択肢、なんかそれっぽい」と感じても、本文と照らし合わせて選ばないと危険です。
また、自分の価値観や経験を混ぜて、「自分ならこう思う」で選んでしま
これは読解でなく感想です。
筆者の考えや登場人物の心情を、自分の視点で解釈してしまうと誤答につながってしまいます。
選択肢問題だけでなく、読解問題では、根拠が本文にあるかどうかがすべてなのです。
よくある「なんとなく」パターンの例
- キーワード一致型
本文に「グローバル化」という言葉が出てくる。
↓
選択肢に「グローバル化が進んだ」と書いてある。
↓
本文の文脈では、「グローバル化は一部の経済活動を壊す」と言っている。 - 常識誘導型
「母親は子どもの夢を応援するものだ」
↓
選択肢問題の要旨:母親はどのような気持ちでそのような行動をしたのか。
↓
選択肢に「母は僕の夢を応援するつもりで、………」
↓
本文には、「息子の考えには反対であったが、………」と別の理由が。 - 感情移入型
「主人公がかわいそう」
↓
選択肢に「主人公は悲しみに沈んでいた」
↓
本文では、悲しんだときもあったが、最後には立ち直り前を向いている様子が描かれている。
すこし単純すぎる例で示しましたが、よくあるパターンであることは分かりますよね。
正しく選ぶための対策
それでは、選択肢問題で正しいものを選ぶにはどうしたらよいのでしょうか。
- 選択肢を「本文と照らし合わせて検証」する
「この選択肢の根拠はどこにある?」と自問し、選択肢に該当する箇所を探します。
なければその選択肢は不正解。
探し当てれば、本文に選択すべき根拠を見つけたということになります。 - 選択肢を「消去法」で吟味する
明らかに違うものをまず除外する。
もちろん、除外理由も本文を根拠とします。
残った選択肢を、本文との整合性で比較し選びます。 - 「筆者の視点」「登場人物の立場」に立つ
自分の知識や感情ではなく、文章本文内の論理や心情に注目して考えます。
特に評論では、主張と根拠の関係を正しく掴み取らねばなりません。
まとめ:「根拠ある選択」がすべて
読解の選択肢問題では、「根拠ある選択」がすべてです。
その根拠は、本文以外にあってはいけません。
必ず、「本文で根拠を見つける」ということに尽きると思います。


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