こんにちは、金沢市国語塾です。
時間が無くて解けませんでした……
国語読解で時間が足りなくなるのは、多くの生徒が抱える悩みです。
実際にその相談もよく受けます。
時間内に正確に読み取り、解答する力を養うひとつの練習方法として、
「時間制限付き演習」で実戦力を鍛えるというのがあります。
実際の試験時間よりも短めに設定して解く(例:20分の問題を15分で解く練習)というものです。
確かにその練習方法は、ある人達には有効でしょう。
しかし、国語のテストはいつも時間が足りないという生徒誰もがいきなりすべき練習方法ではないと考えます。
まずは確実に正解にたどり着けること。
「実際の試験時間よりも短めに設定して解く」という練習の前に、「時間をかけて読み、確実に正解を得る」という訓練は無駄なのでしょうか。
もちろん、まったく無駄ではありません。むしろ、非常に重要なステップです。
異を唱える人がいないくらい当たり前すぎますよね。
その当たり前が大事なのです。
「時間をかけて読み、確実に正解を得る」訓練は、読解力の「土台」を作るために欠かせません。
- 文章の構造や論理展開を深く理解する力
- 設問の意図を正確に読み取る力
- 根拠を明確にして選択肢を吟味する力
- 語彙力や背景知識の補強
これらはすべて、速く正確に解くための「前提条件」です。
つまり、精読による正確な読解ができて初めて、「制限時間内で解く」準備が整うのです。
国語読解あるいは国語のテスト全般において、「時間が足りない」と嘆いている生徒ですが、日頃からこの「精読」をしていますか?
上記の4つ項目を意識して問題文章を読まないから、いつまで経っても、文章を「読解」できず、何度も問題文を見直したり、漫然と読み返したりするから、時間が足りなくなるのではないですか?
まとめ:時間内に解けないのは、読解の基礎が出来ていないから。
どんなスポーツや器楽の演奏、習い事でも、いきなり試合形式でのみ練習したり、実際の演奏スピードで練習したりしないでしょう。
稀にそのような特殊な練習で上手くなる人がいるかもしれませんが、それは異例中の異例です。
どんな分野でも初めはゆっくり練習し、だんだん速さを増していくのです。
国語読解も同じです。
「時間をかけて読む訓練」は、読解力の質を高めるための基礎トレーニングです。
これを飛ばしていきなりスピード重視にすると、誤読や根拠のない選択が増えてしまいます。
まずは「正確さ」、その後に「速さ」という順序が、真の国語読解力を身に付けます。
制限時間を決めての練習は「精読」による読解が完成した後で!


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