こんにちは、金沢市国語塾です。
今回は、金沢市統一テストにおける国語の古文について、過去問から傾向を探っていきます。
近づきつつあるのは、第1回統一テストですから、令和4年度・5年度・6年度の過去3年度分の第1回統一テストを見てみることにします。
過去3年度分の分析
3年度共通して、古文が大問四、すなわち問題用紙最後の問題として出題されています。
出題形式もほぼ同じパターンです。
令和4年度・5年度はともに「十訓抄」より、令和6年度は「浮世物語」より出典しています。
出典がいずれであっても、抜粋されている古文本文は、300字弱~400字程度の短い文章です。
その各文の一部に現代語訳が左側に添えられていたり、固有名詞について注釈がついていたりします。
どの年度でも必ず問われているのが、古文中の指示部分を現代仮名遣いになおして、ひらがなで書かせるということです。
各年度、第1問目に出題されていますので、この種の問題は必出問題と思っていいでしょう。
第2問目については、令和4年度は格助詞の用法についての選択問題、令和5年度は題意に該当する部分を書き抜きさせる問題、令和6年度は主語にあたる人物を書かせる問題でした。
第3問目を比べてみます。
令和4年度は本文中のたとえの表現を読み取るというもの、令和5年度は本文中で「理由」を探し現代語で答える問題、令和6年度は本文の内容解釈を現代語で書かせる問題でした。
第4問目
4年度・5年度ともにある部分の意味(選択問題)、6年度は本文中の空欄埋め問題です。
第5問目
4年度と5年度は第5問目が最後ですが、6年度だけ最後の問題の前に第5問があります。
これは、故事成語を選ぶ問題でした。
最後の問題
4年度と5年度では第5問目が最後の問題で、6年度だけ最後は第6問目にあたりますが、この最後の問題が、3年度とも特徴のある同じ形式になっています。
どんな形式かというと、問題本文である古文を2人ないしは4人で読んだ感想・会話の中に空欄があり、これを古文中から抜き出して埋めたり、現代語で埋めるという形式です。
令和7年度、つまり今年度の古文でも同じ形式で作問されている可能性が高いと思います。
何年も続いた形式をガラッと変えてくる可能性も否めませんが……。
古文問題への対策
では、対策です。
当たり前ですが、歴史的仮名遣いを現代仮名遣いになおす問題が必ず出ると思われますので、この基本を学習し、完全に習得しておくこと。
おそらく1問しか出ませんが、この問題は確実に得点すること。
第2問目以降は、要するに読解問題です。
古文だから難しく思ってしまいますが、この古文による文章が現代訳で書かれていたら、読解問題としてはかなり難易度の低い問題に相当すると思います。
古文で書かれている情景や登場人物のやり取りの内容が分かっていれば、容易に正解できる問題ばかりです。
古文本文の量も、上に書いたように400字以下のことが多く、行数にすると10行前後の短文です。
テスト時間内でも2度、3度と通読できる量だと思います。
部分読みするのではなく、全体を通読して、文章全体の意味を掴むことが大事です。
まとめ:統一テストの古文を簡単だと思う方法
「それが難しいから、どうすればいいか分からない」という生徒も多いと思います。
では、日頃から、いや、統一まで時間が厳しくなった今、どうすれば良いのか。
統一テストの古文では、品詞は何だとか、どんな用法だとかと、詳しい文法を問われることはありません。
かと言って、文法は知らなくて良いと言っているのではありませんが、まず、細かい文法は置いておいて、文意を掴めるようにしましょう。
そのためには、過去問でもいいですし、問題集でもいいですから、短い古文の問題を見つけ、まず
古文本文を読む。(短文全体を通読する。)
意味が分からなくても読む。
そして、その全訳(現代語訳)を読む。
古文の意味(大意)が解ったら、また古文を読む。
もう一度、古文を読む。(できれば音読で。)
こうして古文に慣れ親しんでいくことにより、古文に違和感が無くなっていきます。
要はたくさん古文を読みましょうという当たり前のアドバイスになってしまいましたが、大切なことは文法を最初気にしないということです。
古文というと、どうしても文法が壁になってしまうという側面があります。
しかし、金沢市統一テストでは文意を掴むことが大事ですので、今はたくさんの古文を読み、意味が解ることが点数を取ることにつながると思います。


コメント